- 家庭教師を始めたけど成績があがらない・・
- 家庭教師って本当に成績があがるの?
多くのお子さんは、塾や家庭教師で成績が上がります。しかし残念ながら、そうではないお子さんも。
塾や家庭教師を始めたけど、成績があがらない・・と悩むことも。
そのなかには、先生も誠実に教えていて、お子さんも真面目にやっているにもかかわらず、成績が伸びないこともあるのです。
お金を払って家庭教師を頼んでるのに、成績があがらないのは困ちゃうね。
そこでこの記事では、以下の点についてまとめました。
- 家庭教師を始めたのに成績があがらない理由
- 成績を上げるために親がやるべきこと

オンライン家庭教師の達人(達人)
この記事を書いた人
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親御さんの言動によって、成績が上がらない問題が解決できることも。
この記事を読めば、「家庭教師を始めたけど成績があがらない」という悩みや不安が解消される手助けになります。
目次
塾も家庭教師も、お金を払えば成績があがるとは限らない

まず、親御さんが理解すべきなのは、家庭教師を始めても、必ずしも望むレベルで成績が向上するわけではないということです。
塾に通った場合でも同じです。
家庭教師を始めることで、以下の効果はほぼ必ず現れます。
- 分からない問題が分かるようになる
- 勉強のやり方のアドバイスをもらえたり、家庭学習の量や質が上がる
- お子さんが以前より勉強に前向きになる
普通は、このような効果が、学校のテスト点数の向上につなります。しかし、必ずしも全員が、テストの点数アップを実現できるわけではありません。
理解を深めるために、例え話で説明します。
空手の習い事を始めることで、以下の変化は間違いないでしょう。
- 空手の型を覚える
- 体が逞しくなる
ですが、全員が黒帯をとれるわけではありません。
本人の体の強さ、通う頻度、真剣さなど、教える側以外の要因によっても結果が左右されます。
家庭教師も同様に、教える側以外の要素で、成績が上がるか決まることも。
家庭教師を始めたのに成績があがらない10つのパターン

家庭教師を始めたのに成績があがらないパターンを紹介します。お子さんが当てはまるものがないか確認してみてください。
基礎内容が抜けており、成績向上に時間がかかる
家庭教師を始めるお子さんには、基礎基本が抜けており、今の内容が理解できないケースがあります。
その場合、テストの点数を上げるためには、昔と今の内容を同時に勉強しないといけません。
このタイプは、テストの点数が上がるのに時間がかかります。
授業によって、「分からないところが減っている」ため、学力は間違いなくついています。
しかし、基礎が固まらないうちは、思ったように点数が取れないことが起こりえます。
家庭学習をサボっており、定着していない
家庭教師の多くは、授業以外の日の家庭学習も指示します。しかし、こっそりサボってしまうお子さんも。
答えを写したり、テキトーに埋めてしまうと、もちろん定着はしません。
家庭教師や塾は、多くても週2~3回が普通。そのため、授業がない日の勉強こそが成績アップのカギです。
しかし、雑に家庭学習をしてしまうと、成績は伸びません。
授業の回数が足りない
お子さんのタイプによりますが、週1回の授業の場合、前の授業内容が抜けてしまうこともあります。
100教えたうち80残る子どももいれば、20しか残らない子どももいるわよね。
これを防ぐために家庭学習があるのですが、勉強習慣が定着していないと、週の後半まで続かないお子さんも。
この場合、週の授業回数が足りていないと成績があがりません。
教師の教え方が合わず、お子さんが理解できていない
これは、先生に問題があるパターンです。
真面目に授業をしてくれて誠実な先生ですが、
- 授業の進め方が早すぎる
- お子さんがつまづいているところを見抜けない
などで、授業をしても理解できていないこともあります。
先生とお子さんの性格面の相性が合わないケースもあります。
相性が合わないと、いくら先生が真面目に授業をしても、お子さんが勉強がに前向きになれず、成績の伸びもイマイチ。
この場合は、早めに交代してもらう方が望ましいです。
うっかりミスで大量失点してしまう
テストにはうっかりミスがつきものですが、なかには20点近くも点数を落とすことも。
本当の力を発揮できずに点数が上がらないのがこのパターンです。
そもそも、テスト本番では、勉強したところが全て正解できるとは限りません。
普通はうっかりミスや勘違いで点数を落とします。緊張していたり、理解度が甘いと、このような失点が多くなります。

この場合は、うっかりミスを防ぐ練習や、理解度を高める練習をする必要があります。
お子さんが本気になっていない
先生が熱心に教えても、お子さんの「成績を上げたい」という意識が弱いと、授業の効果も弱くなります。
お子さんの意欲は、授業の理解度と、家庭学習への取り組みに直結します。
- 志望校が固まっていない
- 親に無理やらされている
などの場合は、このパターンに陥る危険があります。
授業を受けることが目的になっている
これは、塾で成績が上がらない理由にもなる点です。
お子さんが、授業を受けて満足している場合も成績が伸びにくくなります。
成績を伸ばすには、授業を受けたうえで、その内容を家庭学習で定着させることが必須。
授業を受けて「自分は勉強している」と満足し、宿題をおざなりにしてしまうと成績の伸びは悪くなります。
子どもが、「僕は授業を受けてるから成績が上がるはず」と油断するのがダメってことだね。
授業時間数に科目を詰め込みすぎている
週1回で60分なら、1科目の授業が限界です。また、中学生以上で基礎からできていない場合は、90分でも1科目に絞るのが望ましいくらいです。
もし週1回60分で2科目を教えているなら、一番苦手な科目か、重点的に伸ばしたい科目に絞ることを検討したほうがよいでしょう。
まず一科目で成績を伸ばすことができれば、
- 自信がついて勉強に前向きになる
- 自分なりの勉強のコツがつかめる
という効果があります。その結果、他の科目の成績も上がるケースも少なくありません。
テストが異常に難しい
中学校の定期テストでよくある現象です。
作成者の先生が癖のある人で、難解な問題をたくさん出し、平均点が異常に低いテストが作られることも。
中学生の定期テストの平均点は、50〜60点台が普通。50点を切るのは異常事態です。
テストのあまりの難しさに、親から学校にクレームが入ったという話もあるみたいね。
このケースでは、さすがに運が悪かったと諦めるしかありません。
しかし、学校内で問題になるほどの平均点になった場合は、次は常識的なレベルになります。
(内申点限定)テストの成績以外に問題がある
中学生の通知表の点数(内申点)限定の話です。「テストの点数がいいのに通知表が悪い」というケースもあります。
通知表は、テストの点数だけでなく、提出物や、授業態度によっても決まります。
点数以外の要素が低い場合、それが理由で通知表が悪くなることも少なくありません。
この場合は、提出物や普段の授業の様子を、学校の先生に直接確認するのが望ましいです。
家庭教師で成績を上げるために必要なこと

悲しいことですが、上のような事情で、家庭教師をつけたのに成績が上がらないケースもあります。
このようなパターンに当てはまっても、親御さんができることは十分あります。
諦めずに、以下のことを試してください。
授業がわかりやすいかをお子さんに率直に聞く
初回の授業が終わった後などに、「授業はどう?わかりやすい?」などと聞いてみましょう。
すぐに「わかりやすい」や「いい感じ」と明るい答えが返ってこれば問題はありません。
しかし、「まぁまぁかな」「ちょっと難しいかも」という返答なら注意が必要です。
また、先生に気を遣い、本当はわかりにくいのに、「わかりやすい」と答えることも。
返答だけでなく、表情や雰囲気にも注目しましょう。
怪しいリアクションの場合は、「もしわかりにくいようなら、家庭教師の会社に相談できるからね」とお子さんに話しておきましょう。
そして、1ヶ月経っても変わらないようなら、会社に相談し、先生交代を相談することもアリです。
本人に覚悟を持たせる
成績を上げるためには、先生の取り組みと同じくらいに、お子さん本人の頑張りも重要です。
特に中学生では、お子さんに「成績を上げたい」と強く意識してもらうことが必要。
そのためには、以下の点についてお子さんと話し、卒業後の進路を意識してもらいましょう。
- 高校に進学したいか、それとも中卒で働きたいか(ほとんど全員が進学することも伝える)
- あこがれる高校はあるか(部活や制服が理由でもいい)
- 将来やりたい仕事はあるか、そのためにはどの高校に進学すべきか
このような話を通じて、志望校への思いが湧き、勉強へのモチベーションが上がります。
この話をする時は、「将来は自分でお金を稼ぎ、自立しなければいけない」という現実も伝え、覚悟をもたせましょう。
宿題を真面目にやっているか確認する
家庭環境によっては難しいかもしれませんが、家庭学習をまじめにやっているかをチェックしたいところです。
もともと真面目にやっているお子さんの場合は心配ありませんが、これまで勉強習慣がなかったお子さんはかなり注意が必要。
もしサボっている様子ならば、その場で注意したり、先生にこっそり相談しましょう。
中学生以上だと、親が直接言うと反発されるけど、色々な方法で家庭学習に取り組ませたいところね。
週2回~3回の授業を検討する
勉強習慣がないお子さんや、忘れっぽいお子さんの場合、週1回では、テストの点数を伸ばすのは少し難しいです。
1回で成果が上がらないなら、2回3回にしても無駄じゃないかな?
授業の様子とお子さんのやる気が良好なら、回数増は成績アップにつながりますよ。
実際、成績を伸ばすには毎日の学習習慣が大切。勉強習慣がないお子さんだと、一週間空けば、宿題の継続が怪しくなります。
そこで週2回確保できると、自分で勉強する期間が2,3日に減るため、継続しやすくなります。

勉強習慣がついてきたら、週1回に減らすのもありですね。
成績が上がらない理由を相談する
テストの点数や内申点が上がらなかい場合、原因を担当の先生や、会社のサポートスタッフに相談しましょう。
点数が取れなかったのには、色々な要因が考えられます。
まずは理由を分析する機会を作ることが大切なので、積極的に相談しましょう。
親身な会社なら、カウンセリングの機会を作り、今後の対策を考えてくれます。
入会後は先生に任せきりになりがちだけど、ある程度は口をだすことも大切ってことね。
家庭教師に見切りをつける
先生に問題がありそうな場合は、見切りをつけるべきかも悩むところです。
ただし安易に交代や解約をすると、お子さんの学習環境が安定しないので良くありません。
教師に見切りをつけるかどうかは、以下の2点で判断するとよいでしょう。
- 成績が悪いことを相談しても改善しようとしない
- 授業を始めて3か月しても、宿題や学校のテスト、小テストに何の改善も見られない
どちらかに当てはまる場合は、今後も改善する見込みは薄いです。切り替えを検討しましょう。
先生を交代するか、会社自体を切り替えるかの方法があります。
「成績が上がらない」と悩む親御さんに知って欲しいこと

最後に、「成績が上がらない・上がるか不安」と悩む親御さんに、知っておいて欲しいことをまとめます。
これから話すことは、私の約10年の経験から感じたことです。
「最初にぐっと上がって、そこから現状維持」が一番多い
家庭教師や塾を始めて一番多いパターンが、「最初に点数がぐっと伸び、その後その成績を維持する」です。
授業によって理解度が増し、家庭学習も改善されるので、最初に点数があがることがやはり多いもの。
しかし、学校の勉強は、どんどん難しくなります。「家庭教師を始めたら成績が伸び続ける!」という夢のような展開は多くありません。
一度上がった状態からさらに点数を伸ばしたいなら、授業回数か家庭学習を増やしたり、点数を落としている要因を見つけましょう。
先生と親子の間で、対策をしっかり考える必要があるってことだね。
お子さんの素質によって、成績には上限がある
これは身もふたもない話なのですが、中学生以上になると、暗記の能力・頭の回転の速さなどの個人差が明確になります。
そして、それらの能力によって、成績の上限が決まるのが正直なところです。
こんなことは言いたくないのですが、そう感じざるを得ないケースをたくさん見てきました。
その上限を事前に見極めることは難しく、お子さんがどこまで成績を伸ばせるか簡単にはわかりません。
「塾や家庭教師をつけてもどこかで成績が伸び悩む」という現象は、誰にでも起こることを理解してください。
現状維持でも成果が出ているケースがある
学校の勉強内容は、学年が上がるにつれて難しくなります。
基礎につまづきがあるお子さんや、やる気がないお子さんは、それに合わせて点数が取れなくなるのが普通。
また、上位層のお子さんでも、目いっぱい頑張っている場合は、だんだんと点数がとりにくくなります。
こういうお子さんが家庭教師を利用した場合、本来成績が下がる状況だったけど、家庭教師によって現状維持に抑えられているケースも。
先生も子どもも頑張っているのに、点数が変わらないなら、この可能性もあるってことね。
家庭教師の活用方法も合わせて知っておこう
「家庭教師で本当に成績があがるのか?」「家庭教師で成績が上がらない」と悩む親御さんに伝えたいことをまとめてきました。
「家庭教師を始めたら絶対に成績があがるはず!」と思ってしまうと、あとからイライラしてしまう可能性が。
もちろん、多くのお子さんは成績があがり、成果を感じてもらえます。
だけど、100%ではないってことね。
そんな時は、この記事の内容を参考にしてください。
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