お子さんが勉強できないと、ついつい怒ってしまうもの。
苛立ちや不安から、「なんでできないの!?」とケンカになることも少なくありません。
怒りたくないんだけど、どうしてもイライラしてしまいます・・
本当は、学力がつくように導きたいのですが、感情的になり上手くいかない・・と多くの親御さんが悩みます。
そこでこの記事では、以下の点についてまとめました。
オンライン家庭教師の達人(達人)
この記事を書いた人
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お子さんへの思いが強いほど、感情的になってしまうのが親心。
しかし、親がヒートアップしても、お子さんにはマイナスにしかなりません。
親がメンタルのコントロールや勉強を上手く接するコツを実践すれば、親子関係も子どもの学力も良いものに。
この記事を読めば、その方法がわかります。
目次
子どもが勉強できないとなぜイライラするの?
派遣会社で働いていたころ、親が学校の先生なのに家庭教師を依頼されることがありました。
教えるプロでさえも、相手が我が子となると感情的になり、上手くいかないようです。
なぜ我が子が勉強ができないと、イライラしてしまうのでしょうか。
強い期待や思いから、怒りの感情に支配される
お子さんに対して「このような人生を歩んでほしい」「幸せになってほしい」という願いを持つのが親心。
その思いが強いほど、勉強ができないことに不安や危機感を持ちます。
しかし、お子さんはこれまでの人生で、勉強の大切さを実感する機会がほとんどありません。
そのため、勉強ができなくても危機感がないお子さんに、イライラしてしまいます。
勉強への考えで、親子の間にギャップが生まれるんだね。
皮肉にも、お子さんへの思いが強いほどケンカになりがちです。
親自身のプライドが原因のことも
また、まれに、子どもの優秀さが生きがいになっている親御さんも見受けられます。
子どもが褒められることで、自分のプライドを満たす親もいるみたいね。
このタイプの親は、わが子が落ちこぼれると自分のプライドが傷つきます。このような理由でイライラしてしまうことも。
この手の親は、自分の承認欲求を満たすために子供を利用しています。その結果、お子さんに以下のような悪影響が。
- 親の期待に応えるために自分の思いを押し殺す
- 自分自身を見てくれていないと感じる
- 理想を押し付けられて反発する
もし親御さんがこのタイプならば、早急に価値観を変えなければいけません。
苛立ちの理由が親自身のプライドになってないか、一度振り返ってみましょう。
親が感情的になるのはデメリットばかり
言わずもがなですが、勉強ができないお子さんに、親が感情的になってぶつかっても、メリットはほとんどありません。
親御さんが怒りながら勉強を教えるのは避けるべきです。
怒りながら勉強を教える親は子どもを潰す
親が怒りながら勉強を教えると、子どもは委縮や反発し、勉強が嫌いになります。
そして、いつまでも親御さんが勉強を教えられるわけではありません。
怒られながら教わって勉強が嫌いになったお子さんは、高校受験や大学受験など、大事な時に勉強を頑張りきれなくなります。
長い目で見たときに、子どもに悪影響を与えてしまうのね。
親から褒められず、叱られ続けると、子どもの心に大きな悪影響を与えます。
- 反発心から非行に走る
- 自分に自信が持てず、何事にも無気力になる
などの可能性が。お子さんの人生に、大きな傷をつけてしまう危険もありえます。
「他人が教えた方が上手くいく」という皮肉
勉強ができないお子さんに上手く教えるには、教え方や接し方にテクニックが必要。
勉強に詳しくない親が怒りながら教えても、失敗することが多いです。
特に、お子さんの理解の速さに合わせて、冷静に、我慢強く接することが重要。
イライラは厳禁ってことね。
そうなると皮肉な話ですが、勉強を教えるに時は、お子さんへの強い思いがマイナスに働くことになります。
イライラしてしまうなら、無理にせずに第三者を頼った方が、お互いのためになります。
達人のワンポイントアドバイス
家庭教師のカウンセリングをするとき、勉強が原因の親子喧嘩を本当にたくさん見てきました。
親御さんが「勉強しなさい」と叱るほど、お子さんのやる気が萎えるという悪循環に。
関係が近いからこそ、どうにもならないこともあります。
勉強ができないことにイライラしない3つのコツ
可能ならば、親がイライラせず上手く教えられるのに越したことはありません。
そのためには、以下の2つが重要。
- 感情をコントロールするコツ
- 教え方のコツ
まずは、お子さんが勉強ができなくても、イライラしないコツを紹介します。
親の理想を子どもにぶつけない
お子さんへの思いが強いがあまり、理想像を押し付けていないか振り返りましょう。
「これくらいはできてほしい・できるはず」というハードルが高すぎると、それが叶えられないことにストレスが溜まります。
そのストレスを子どもにぶつけることで、ケンカが始まるんだね・・
イライラするときは、お子さんに過度な期待をしていないかを見つめなおしてみましょう。
自分自身が、子どものころにどれだけ勉強していたかを思い出すのもオススメです。
「当時の自分に比べたら、全然いい子だわ」と思い直すかもしれませんよ。
「できること」に目を向けるのも大切
お子さんが「できてないこと」に目が行きがちですが、「できていること」に目を向けることも大切です。
「毎日コツコツ勉強している」「算数は得意」など、褒めるべきことに注目すれば、心に余裕ができます。
余計な一言を言うくらいなら席を離れる
以下の言葉は、お子さんのプライドを傷つけ、自己肯定感を奪います。
- どうしてできないの!?
- こんなこともできないの!?
- ○○君(ちゃん)はこんなにできるのに・・
自己肯定感がない子どもは、努力する気力が湧きません。勉強から逃げるようになります。
このような言葉は、お子さんにマイナスの影響しか与えません。
暴言を吐いてお子さんの気力を奪うくらいなら、席を外して冷静になりましょう。
深呼吸をして冷静になることが大切ですよ。
「アンガーマネジメント」も有効
怒りの感情と上手く付き合う方法として、「アンガーマネジメント」というトレーニングがあります。
- 怒りを覚えたら、まず6秒数えて心を落ち着かせる
- 今の怒りの度合を点数化してみる
などのテクニックを使えば、怒りの感情に支配されるのを防げます。
普段から怒りっぽい人などは、こちらのサイト(アンガーマネージメントとは?)を参考にするとよいでしょう。
ストレス解消・リフレッシュ法を確立する
子育てだけが生きがいになると、視野が狭くなり、感情的になりがちです。
親自身が、子育てのほかに、ストレス解消やリフレッシュの方法を確立することも大切。
思いつめ過ぎず、視野を広く持てば、お子さんにも余裕をもって接することができます。
もともとの趣味を再開したり、パートで働くことなどを検討するといいでしょう。
勉強を上手く教える3つのコツ
感情をコントロールし、上手く勉強を教えれば、お子さんの成績を伸ばすことも不可能ではありません。
そのためには、以下の3つのコツを意識しましょう。
褒めて伸ばす
しつけなど、子育てでは叱るべき場面もありますが、勉強を教えるときは、ほめて伸ばすのがおすすめ。
小学生の頃は、親から褒められることが大きなモチベーションになります。
また、幼いころに勉強で褒められると、中学生以上になっても、周りから認められるために勉強を頑張ろうとします。
反抗期に入ると、親の褒め言葉が響きにくくなるんです。
素直なうちにたくさん褒めておくのが大切なのね。
お子さんが、「勉強は頑張ったら褒められるもの」というイメージを持つように、たくさん褒めてあげましょう。
子どものペースで考えさせる
親と子どもでは、頭の回転の速さや呑み込みの早さは違います。
また、親にとっては昔勉強したことでも、お子さんにとっては、初めてその単元に触れるもの。
そのため、お子さんの方が理解が遅いのが当たり前なのですが、せっかちな親御さんは理解や解答を急かすことがあります。
これでは上手くいきません。
教える時は、お子さんのペースに合わせることが必須です。
「子どもの理解を待つ」という我慢が必要なんだね。
学年ごと・科目ごとの「勉強のコツ」を学ぶ
ひとくちに勉強と言っても、学年や科目ごとにやるべきことは変わります。
親自身の経験や、ちょっと聞いた程度のコツだけだと偏りがあるもの。親御さんも勉強方法の勉強をし、上手な教え方を実践しましょう。
例えば、以下のサイトが参考になります。
小学生の勉強方法おすすめサイト
中学生の勉強方法おすすめサイト
小学生のお子さんには勉強のやり方をリードし、中学生のお子さんには勉強方法のコツを紹介するとよいでしょう。
「親が学ぶ姿勢」が子どもを動かす
子どもは親の言うことは聞かないが、やることは真似すると言われます。
親が勉強する姿勢を見せることは、「勉強しなさい」と繰り返すことよりもよっぽどお子さんに良い影響があるもの。
勉強方法を調べることだけでなく、親御さん自身が何かを学び始めることも大切です。
第三者に任せるのが一番確実
お子さんが勉強できないと、親としては感情的になってしまいがち。
しかし、勉強ができないことにイライラしても、お互い良いことがありません。
怒りながら教えたり、毎日喧嘩すると、お子さんの勉強嫌いが直らず、将来に大きな悪影響を与えてしまう危険も。
数年後になって後悔するかもしれないんだね。
ここまで紹介したことを実践すれば、親子間でもスムーズに勉強を進められるでしょう。
ただし、親が忙しい場合や、教えられない場合は、無理せずに第三者に任せるのが確実です。
- 成績が平均以上の場合は塾
- 平均以下の成績や、やる気がない場合は家庭教師
がおすすめです。