中学校の勉強は、小学校のように簡単ではありません。
部活が始まったり、内容が難しくなるため、半分くらいの点数しか取れなくなることも。
やる気がなくて全然勉強しないのよね・・
本人は頑張っているのに成果がでないこともありますね・・
色々なパターンがありますが、いずれにせよ勉強ができないのは将来に関わる問題。
「何とか成績を伸ばしたい」と焦るご家庭は多いです。
そこでこの記事では、以下の点についてまとめました。
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中学生のお子さんには、「とにかく勉強しなさい!」と怒るのはよくありません。
生活の環境を整えたり、成果の出やすい勉強をさせることが重要。
この記事を読めば、中学生の成績が伸びにくい理由と、それを解決するポイントが分かります。
子どもの成績が伸びない・・と悩む親御さんに役立ちますよ。
目次
そもそも中学校で成績が伸びにくい原因
小学校では80点以上取れていたお子さんでも、中学校に入ると苦戦するケースは少なくありません。
主な原因として以下の3つが挙げられます。
内容が難しく・テスト範囲が広い
中学に上がると、学習内容が難しくなります。今までよりも理解に苦労するでしょう。
テスト範囲も広くなり、一度に受けるテストは5科目以上に。そのため、小学生のような高得点を取れるお子さんは少なくなります。
実際、定期テストの平均点は、60点程度に下がります。
多くのお子さんが50〜70点くらいになるんだね。
平均点との比較が重要
中学の定期テストの平均点は60点前後。そのため、中学校以降では、「平均と比べてどうか」という視点も重要になります。
平均点と同等か、少し上の点数を取れていれば、ある程度、進学先を選ぶことは可能。
トップ層の高校を目指していないなら、60~70点でも焦らず、平均との比較で評価しましょう。
部活動が忙しく、体力的・時間的余裕がない
中学や高校では、部活動に精を出すお子さんも多いです。
平日は夜まで、土日も半日以上時間をとることも珍しくありません。小学生よりも勉強に充てられる時間は減りがち。
さらに、運動系の部活だと体力も使い、ヘトヘトで勉強できない・・となってしまいます。
中学生からは、部活と勉強の両立が大きな課題になりそうね。
反抗期で親の言うことを聞かない
小学生のお子さんは、多少サボっても、親が叱れば勉強に取り組むもの。
しかし、中学生になると、親御さんが叱っても反発される可能性が高くなります。
中学生では、親御さんが直接勉強させるのではなく、間接的に導く必要がありますよ。
成績が落ちぶれてしまうお子さんの特徴
成績が下がるお子さんが多い一方、良い点数を取り続けるお子さんもいます。
中学以降で成績が落ちぶれるお子さんには以下の特徴。当てはまるものが無いか確認してみましょう。
勉強習慣が無い
中学校では、部活で忙しいなどの理由で、勉強習慣がないお子さんも増えます。
定期テスト直前の勉強だけで、点数が取れるお子さんはほとんどいません。
中学生だと、親が強制的に勉強させるのは難しそうだね。
勉強習慣がないと、学校からの宿題の提出も怪しくなります。
提出物の成績が悪いと、通知表の評価も下がる危険が。通知表に「2」が多いと、進学できる高校がほとんどありません。
生活習慣が整っていない
- いつも夜更かししている
- 土日は昼間で寝ている
など、生活習慣が乱れていると、落ち着いて勉強もできません。
生活習慣は親の影響を受けやすいもの。お子さんの生活を改善するには、まず親の生活リズムを安定させる必要があります。
寝不足だと授業にも集中できなくて、通知表の評価に影響しそうね。
仕事などの都合もあるでしょうが、親御さんの生活も見直してみましょう。
前の学年でつまづいている
前の内容でつまづいていると、今後の内容の理解も苦戦します。
特に、数学と英語ではこの傾向が強いもの。
分からない単元を放置すると、自力での克服は難しく、頑張っても心が折れることになりかねません。
一生懸命勉強しているのに上手くいかない理由
成績が伸びないお子さんのなかには、一生懸命勉強しているのに上手くいかないケースも。
頑張ってるのに成績が伸びないのは、親としても気の毒です。
これには、以下の原因が考えられます。
問題を解く回数が足りない
要点をノートにまとめる「ノートまとめ」という勉強がありますが、綺麗なノートを作るだけでは、点数は取れないもの。
ノートまとめは、あくまで頭のなかを整理する手段にすぎません。
問題演習の繰り返しこぞが本番での正解につながります。
ノートまとめの勉強しかしていないと、「勉強しているのに点数が取れない」という事態に陥ります。
まれに、ノートまとめだけで点数が取れるお子さんがいます。
素頭がよいと、中学レベルの内容でも、「授業・宿題・ノートまとめ」だけで点数が取れてしまうことも。
しかし、そんなお子さんは少数派。成績が伸び悩むなら、問題演習の回数を増やしましょう。
「勉強をやったつもり」になっている
- 内容はよくわからないけど、ワーク提出のためにとりあえず空欄を埋めた
- 1時間机に向かったけど、何を学習したかよくわからない
提出物を間に合わせるためや、「勉強した」という事実を作るため、このような「やったつもり勉強」をするお子さんも。
内容を理解し、問題を自力で解けるようになるのが本当の勉強ですが、「やったつもり勉強」では、それはできません。
自力で正しいやり方を身につけるのは難しい
問題演習が足りなかったり、「やったつもり勉強」をするお子さんは、勉強メニューをプロに考えてもらわないと、成績アップは難しいもの。
家庭教師のように1対1で教わり、お子さんに合った家庭学習が出る環境を作ることが必要です。
十分な時間が確保できてない
部活やクラブ・習い事で忙しいと、勉強ができる時間は多くありません。
1日15分くらい取れればいいほう・・なんてハードスケジュールなお子さんも。
要領や素頭がよいお子さんなら、それでも乗り切れることも。しかし、多くの子は、勉強時間が足りないと成績が伸びません。
どれくらいの時間が適切なのかは、お子さんによって大きく変わりますが、
- 平日は30分〜1時間
- 休日は1時間から2時間
程度は最低でも取りたいところです。
確実に成績を伸ばす5つのポイント
ここまで紹介してきたことを踏まえると、成績を伸ばすために必要なことは、以下の5つにまとめられます。
勉強習慣をつける
「テスト前だけ勉強を頑張る」というスタイルでは、内容を忘れやすく、集中するのにも時間がかかります。
毎日勉強する習慣があれば、内容も定着しやすく、テスト前の勉強もスムーズに頑張れるもの。
中学生以上になると、親が無理やり勉強させるのは難しいため、以下の対策が効果的です。
- 塾や家庭教師など、第三者から家庭学習を課してもらう
- 志望校を意識させ、勉強へのやる気を出させる
十分な勉強時間を確保する
毎日じゅうぶんな時間を確保することも重要。少なくとも、
- 学校の宿題を、余裕をもってこなせる
- テスト前期間は、学校で立てる勉強計画を消化できる
の2点はこなせるだけの勉強時間を確保したいところです。
具体的な時間の目安としては、
- 平日は30分〜1時間
- 休日は1時間〜2時間
- テスト前で部活が休みの時期は、部活をしている時間をまるまる勉強に充てる
と考えるとよいでしょう。
基礎内容から覚えなおす
特に数学と英語は、過去の内容が分からないと今の内容も理解できません。
前の学年が分からないなら、そこから勉強しなおす必要があります。
今の勉強にも忙しいなら、ひとまず今に関わる部分だけでも復習したいところですね。
自力で復習するのが難しいなら、マンツーマンで教わるのがよさそうね。
生活習慣を見直す
生活リズムが安定しないと、家庭学習の習慣がつきにくくなります。また、睡眠時間が少ないと、授業にも集中できません。
アメリカの学会では、中学生・高校生の年齢では、8時間〜10時間の睡眠を推奨しています。
米国睡眠学会は、13~18歳において最適な健康を増進するために、8~10時間眠るべきであるという勧告を出しています。
思春期の子どもは何時間眠るべきか?|阪野クリニック
とはいえ、毎日10時間睡眠を確保するのは難しいかもしれません。
例えば、22時台に寝て7時に起きれば、9時間の睡眠を確保できます。
部活などで忙しくても、生活リズムを見直せば、睡眠時間が確保できる可能性もあるでしょう。
親の生活リズムも見直したほうがいいかもね。
「分かったつもり・やったつもり」勉強から脱却する
ノートまとめ勉強や、「やったつもり勉強」だと、結局テストで正解できません。
- 勉強した内容が理解できているか
- 自力で問題が解けるか
の2点を重視する勉強に切り替えましょう。
これを確かめる方法としては、以下の2つがあります。
- 何回も問題を解く
- 勉強したら、その範囲の問題を解いて、正解できるか確認します。
1回正解しても油断せず、期間をおいて2回、3回と繰り返して解きなおすことで、より完璧に定着します。 - 人に説明してみる
- 理解度を確かめる一番の方法は、人に説明してみること。
友達や親に、勉強した内容を試しに説明してみましょう。うまく説明できないなら、まだ理解が浅いと言えます。
「そんなこと言われても無理!」ならマンツーマンで教わろう
やる気がなかったり、勉強が苦手なお子さんだと、自力での復習や、勉強方法の切り替えは難しいです。
その場合は、お子さんのペースで教えてもらい、自分にあった勉強方法を教えてくれる家庭教師を頼るのがよいでしょう。
家庭教師から宿題を出されることで、勉強習慣や時間確保も改善できます。
塾に行っても成績があがらない理由
集団塾は昔からメジャーな学習対策であり、「勉強対策と言えば塾」という人も多いです。
塾に通って成績が上がるお子さんもたくさんいますが、残念ながら全員が集団塾で成績が上がるわけではありません。
集団塾では学校と同じように教師のペースで授業が進みます。集中力や基礎学力がついていないと、上手くいきません。
通知表がオール3以下のお子さんだと、塾のペースについていくのが難しいです。
こうなると、せっかく塾に行っているのに成績が上がりません。
また、出される宿題が難しすぎて、こなすだけになるケースも。
この場合も、内容が定着しないため、テストの成績は伸びません。
病気や障害が疑わしい場合は診察を
勉強が苦手なお子さんのなかには、学習障害などの診断がされるケースもあります。
例えばこちらのサイト(LITALIKO発達障害)では、学習障害の特徴例が紹介されています。
心当たりがある場合は、一度診察を受けてみるとよいでしょう。
小児科や児童精神科、小児神経科で診てもらえますよ。
なお、発達障害・学習診断を受診する方法や流れは、以下のサイトで詳しく説明されています。
学習障害などの診断を受けた場合は、病院からお子さんに合った学び方のアドバイスをくれます。その方法を実践しましょう。
「家庭教師ファースト」など、発達障害のサポートにも対応できる家庭教師もあるみたいね。
まずは成績が伸びない原因を探そう
中学生は、小学生の頃より成績が下がりやすく、簡単には伸びません。
- 勉強習慣があり、十分な時間勉強ができているか
- 生活習慣は規則正しいか
- 勉強方法は適切か
- 基礎からつまづいていないか
などの点から見直してみましょう。
親子だけでは改善が難しいなら、マンツーマンで教えてもらえる家庭教師に助けてもらうのがおすすめ。
平均以下の点数なら、塾よりも家庭教師の方が相性がよいです。