- 進学したらいきなり勉強が難しくなった!!
- こんな悪い点数初めてとった・・
中学、高校と進学するにつれ、内容が難しくなり、勉強以外の活動も忙しくなりがちです。
その結果、いままで経験しなかったようなひどい点数を取ることも。
女の子だとショックで泣いてしまうこともあるくらいです。
それがショックで勉強が嫌いになると、どんどん点数が下がり、進学などに悪影響が及ぶ危険も少なくありません。
親としては、なんとか良い成績に戻してあげたいところだね。
そこでこの記事では、以下の点をまとめました。
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この記事を書いた人
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中学生活・高校生活では、成績が下がりやすい危険が数多くあります。
その時々により下がる原因が違うので、成績が下がったタイミングで親子で相談し、適切な対処を取るのが大切。
この記事を読めば、中学〜高校で成績が下がる理由と対処法がわかります。
お子さんが大変な点数を取ってきても、どうしたらいいかわかりますよ。
中学・高校生活で成績が下がりやすい時期と対処法
中学生活・高校生活のなかで、成績が下がりやすいタイミングはだいだい決まっています。
- 中学入学直後
- 中1の2学期(夏休み明け)
- 中2進級後
- 中3の夏休み明け
- 高校入学直後
- 高3進級後
それぞれ原因が違うため、その理由と対策方法を理解しましょう。
中学入学後は、環境と内容の変化に注意
つまづきやすい最初のポイントは、やはり中学入学直後。
内容が難しくなり、テストの平均点も、小学校の85点程度→65点前後に下がります。学年の上位層でないと、80点以上の高得点は取れません。
また、部活に入ることで、帰宅時間が遅くなり、勉強できる時間も減りがち。
反抗期に入るので、親の言うこと聞かないケースも増えるみたいね。
- 対策① 平均点との差を見る
- 90点以上は簡単には取れないことを親御さんが理解し、平均と比較する視点を持ちましょう。
素点が70点でも、平均点が60点なら平均以上。ひとまず平均以上であれば、落ちこぼれることはありません。 - 対策② 勉強習慣を確立させる
- 帰宅時間が遅くなっても、勉強習慣を確立させたいところ。
中学入学直後なら、まだ親の言うことを聞きます。勉強する時間を決め、学校の宿題などに取り組む習慣を作りましょう。
また、自分にあった勉強方法を見つけたいところです。場合によっては、親がアドバイスするのもアリです。
中1の夏休み後は、勉強も部活も本格化
中1の夏休みを過ぎたあたりから、数学と英語が本格的に難しくなります。
本格的な文章問題も登場し、このタイミングで2科目につまづくお子さんが一気に増加。
また、部活も中3生が引退し、中1生の練習の激しさが増します。そのため、勉強への意識が弱くなりがちです。
部活で疲れて勉強する余裕がない・・というパターンになりやすいですね。
- 対策① 勉強習慣をもう一度確認する
- 部活の忙しさにかまけ、いつの間にか勉強習慣がおろそかになる危険があります。
体力的に疲れているなら労わりつつ、30分でもよいので勉強習慣を継続するよう働きかけましょう。 - 対策② マンツーマン授業を検討する
- この段階で勉強につまづくなら、この先も苦労します。
平均点を下回るなら、本格的につまづく前に、マンツーマンで教わる家庭教師を付けた方がいいです。
ただし、お金もかかり、先も長いので、週1回程度から始めて様子を見るのもアリ。傷が浅いうちに手当をしておけば、十分取り返せます。
>>家庭教師初心者でも失敗しない派遣会社選びのポイント
中2は中だるみと基礎のつまづきに注意
中学2年生になると、中学生活に慣れることで、勉強をサボる傾向が。
よく言う「中だるみ」というモノですね。
また、反抗期も本格化しがちな時期。親の「勉強しなさい」に反発されるようになります。
数学と英語では、中1内容をベースにレベルアップ。過去内容が定着してないと、本格的についていけなくなります。
- 対策① 将来の進路を意識させる
- このタイミングで、志望校や高校受験を意識させたいところ。志望校が決まれば、目標成績も決まり、やる気が上がります。
また、「2年生から頑張っておけば、3年生の受験期に楽になる」という事実も理解させましょう。
そのためには、学校の三者面談や、塾や家庭教師の進路面談を利用するのがベストです。 - 対策② 長期休みに復習する
- 数学や英語のつまづきが目立つなら、夏休みや冬休みに復習するのが重要。
自分でやり直してもいいですが、理想は塾や家庭教師で教わること。
通知表で「5」か「4」が多いなら集団塾、そうでないなら家庭教師に教えてもらいましょう。
中3夏休み明けは受験モードで周りが変わる
中3の夏休みからは、多くのお子さんが部活を引退し、一気に受験勉強モードになります。
塾や家庭教師の申し込みが一気に増えるのがこのタイミングですよ。
これまで部活に入らず、好成績を収めていたお子さんは、引退した部活生の猛チャージによって追いつかれることも。
点数が変わらなくても、順位が下がることもあるみたいだね。
また、中1~内容がメインの学力テストも増え、過去の内容が未定着だと点数が伸び悩むリスクがあります。
- 対策① 志望校と目標点数を決める
- 多くのお子さんが本格的に受験勉強を始めます。このタイミングで受験勉強に取り組めないと、他のお子さんに後れを取ります。
そうならないためにも、志望校を決め、合格に必要な成績を明確にしましょう。 - 対策② 受験勉強の大まかなプランを決める
- 志望校が決まったら、受験勉強プランを立てる必要があります。
中3の勉強と中1・2の復習も必要なので、今までとは違ったスケジュールを立てたいところです。
お子さん自身で決められないなら、やはり塾や家庭教師に頼った方がよいでしょう。
高校生はますます部活と勉強がレベルアップ
進学校に通うと、成績が下がる要素がさらに増えます。
- 中学よりも内容が難しくなる(応用問題が多くなる)
- 部活の時間が長くなる
- 通学の時間も増える
部活や通学に時間がとられ、勉強に割ける時間が減り、満足に勉強できないお子さんも増えます。
また、学習内容が難しくなるだけでなく、授業速度もアップ。ついていけなくなるケースも少なくありません。
- 対策① 効率的な勉強の工夫をする
- 部活や通学に時間がかかる場合は、効率よく勉強することが大切。
通学時間でできる勉強を探したり、短時間の勉強を意識したサービス「スタディサプリ」など利用する手もあります。
また、苦手な科目や単元に絞って時間を取るなど、限られた時間をいかに有効に使うかという戦略も重要です。 - 対策② 卒業後の進路を早めに意識する
- 高1のうちに、卒業後の進路を早めに意識しておくべきです。
志望大を想定し、自校の進学実績と照らし合わせ、学内でどれくらいの順位なら志望大学にいけそうかをイメージしましょう。
そうなると定期テストの順位が目標になり、モチベーションが湧きます。
高3は比較対象が大きく変わる
高3になると、本格的に大学入試に向けた勉強がメインに。模試の偏差値や志望校判定が指標になります。
比べる対象が主に学外の生徒になり、浪人生との比較になることも。
比較対象が変わることで、成績が下がったと感じるケースが多いですよ。
- 対策① 焦らずに基礎から勉強する
- 大学受験も、まずは基礎基本の理解から。応用問題の前に、まずは基礎基本の復習が必要です。
出題範囲も広いので、3か月〜半年という長いスパンで考えて、一つひとつの理解を重視しましょう。 - 対策② 不安な場合はプロに依頼
- 大学入試ともなると、的確な指導ができる大人はそうそういません。
学校からの課題や、自分だけの勉強では不安な場合は、プロを頼ったほうがいいでしょう。
選択肢として有力なのは、大手予備校もしくは家庭教師です。
大手予備校と家庭教師の違い
大手予備校は、ノウハウがあり安心ですが、お金が高額になりがち。
家庭教師の場合は、予備校に比べると費用が抑えられますが、教師の質にばらつきがあります。プロ教師や、志望大に合格した学生教師を指定しましょう。
なお、オンライン家庭教師の場合は、志望大が遠方でも、そこに通う先生に教わることが可能です。
急に成績が下がった時に親がやるべきことは?
学年別・成績が下がるリスクと対処法を紹介しました。
ただし、どの学年でも、成績が急に下がったときに、親がするべきことは共通しています。
先ほどの内容を合わせて、こちらも意識してみてください。
子どもの精神的なフォロー
成績の急激な降下に動揺しないお子さんは、ほとんどいません。まずは精神的なフォローを心がけましょう。
このとき、お子さんのタイプは以下の2つに分かれます。
- 素直にショックを受けるタイプ
- 強がってあっけらかんとするタイプ
良くないのは、あっけらかんとしているお子さんを叱ること。
内申傷ついているお子さんに、さらに追い打ちをかけてしまいます。
- いつも通り勉強していた場合は、頑張りを認めつつ、成績が下がった理由を一緒に考える。
- そもそも勉強ができてなかった場合は、時間を取れなかった理由と、今後どう確保するかを一緒に考える。
などのフォローを取ってあげましょう。
目標成績を見直す
中学・高校では、誰もが高得点を取り続けられるわけではありません。
また、お子さんの目標にとっては、必ずしも高得点を取る必要もありません。
中学・高校生は、卒業後の進路希望を決め、それを叶えるための成績を目標とするのが重要。
目標があいまいな場合は、以下の順番で目指す成績を考えることができます。
- 将来なりたい仕事・夢など
- それを叶えるために最適な進路(志望校)
- 志望校に受かるために必要な成績
「とにかく高い点数を」ではなく、進路に必要な成績を目標としましょう。
勉強時間が確保できていたか見直す
そもそも十分な勉強時間が確保できないと、良い点数はとれません。
毎日少しでも勉強しつつ、テスト前にはまとまった時間を取ることが必要不可欠。
最近の生活リズムで、それができていたか見直しましょう。
部活や習い事で物理的に時間が取れないなら、見直す必要があるかもしれないわね。
また、以下の点も重要です。
- 中1で素直なうちは、毎日勉強する約束をし、頑張ったら褒めてやる
- 中2以降は、志望校を意識させ自ら勉強するよう促す
- どの学年でも、勉強に集中しやすい環境を整えてあげる
小学生のお子さんなら、親御さんが一緒に勉強してあげるのもアリですよ。
自信をつけさせる
明らかにサボっていた場合は、「今の成績で後悔しないの?」と問いかけ、反省を促しましょう。
しかし、その後、折に触れてガミガミ言うのは避けたいところ。
毎日ガミガミ言われると勉強に対してマイナスな印象を持ち、やる気がなくなります。
それよりも、お子さんに改めて志望校や将来を意識させ、希望を叶えるために頑張る・・という方向に誘導したいところです。
間接的にリードするってことだね。
また、勉強以外でも、お子さんが頑張っていることがあれば、さりげなく褒めることも重要。
褒められて自信を取り戻せば、勉強へのエネルギーを持ち直してくれます。
不安を感じたら対策は早めに
英語や数学は、過去の単元が理解できないと、その先の内容も分からなくなるもの。
成績が下がり、自力で取り返すのが難しいと感じたら、早めに学習対策を始めましょう。
平均点よりも高い点数なら集団塾・平均以下の成績なら家庭教師がおすすめです。
学習対策を始めたのに成績が下がるケースと対策
成績が下がった場合に、塾や家庭教師など始めるとは非常に効果的。成績が伸びる事例は多いです。
しかし、塾に入れても上手くいかないことや、家庭教師を始めたけど、思うように成績が伸びない・・ケースもなかにはあります。
対策を始めても成績が下がった場合は、以下のパターンになっていないか注意しましょう。
平均点以下の成績なら、集団塾でもついていけない
集団塾は、学校と同じように集団形式の授業。普通は学校よりも高レベルの内容を扱います。
そのため、学校の授業についていけないお子さんは、集団塾でも同じことになる可能性が高いです。
平均以上のお子さんが、点数を伸ばしたい場合や、トップ層から落ちたお子さんが成績を戻したい場合に最適です。
もし平均以下のお子さんで、塾に通っても成績が伸びないなら、個別指導の対策に切り替えた方が良いです。
上位層のお子さんは家庭教師で勉強リズムが崩れることも
自分なりの家庭学習を確立しているお子さんが、家庭教師を始めて新しい勉強方法に変えた結果、成績が下がるケースも。
成績上位層で自分なりの勉強方法ができているなら、家庭学習を変えるべきかを慎重に考えましょう。
上位層のお子さんが家庭教師をする場合は、以下の2点が重要です。
- 分からないところに絞って教えてもらう
- 家庭学習のやり方に不安がある場合は、家庭学習メニューを考えてもらう
「全て家庭教師に丸投げ」というスタンスだと、先生もベストな対応が取れないことも。
基礎の取り返しに時間がかかるケースも
家庭教師で、基礎から教わる場合、復習すべき内容が多く、成績が伸びるまで時間がかかるケースも。
復習に時間をかけている間は、学力は伸びているものの、定期テストで点数が伸びるまでには至りません。
この場合は、成績が伸びるまである程度の時間を見込む必要があります。
学年や状況に合わせた対策が重要
成績が下がった場合、状況に応じて、とるべき対処は変わります。
まず親御さんが意識したいのが、以下の点。
- 精神的なケア
- 目標成績を見直す
- 勉強時間が確保できているか見直す
- 褒めて自信をつけさせる
基礎のつまずきを取り戻したり、本格的に対策するなら塾や家庭教師を利用するのが効果的です。
しかし、お子さんに合わない対策を始めると、成績が上がらない可能性も。自分に合った対策を選択しましょう。