家庭教師の高額教材を買うかどうか迷っていませんか?
家庭教師では、高額教材を巡るトラブルがしばしば起こります。実際、ネットを検索すると、色々な例が見られます。
業界では常識ですが、家庭会社のなかには高額教材の販売が目的のところも。
事前知識がない状態で話を聞くと、言われるがままに教材を購入してしまう危険があります。
実際、「高額教材を買ってしまい後悔してる・・」という話をよく聞きました。
納得して購入するならまだしも、営業マンの言葉にのせられて何十万円の契約をするのは悲しいですよね。
そこでこの記事では、以下の内容についてまとめました。
- 高額教材を扱う会社のやり方
- 高額教材会社に乗せられず、冷静に判断する方法
- 普通の家庭教師会社の教材販売
オンライン家庭教師の達人(達人)
この記事を書いた人
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- 100名以上のプロ家庭教師指導
- 1000件以上の家庭教師契約
- オンライン家庭教師部門の立ち上げ
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この記事を読めば、高額教材を扱う会社の特徴や、普通の会社で扱う教材がわかります。
本当にその教材を買うべきか冷静に判断できるので、勢いのままに高額な契約を交わしてしまうのを防げるでしょう。
目次
高額教材販売会社はどんな営業をしてる?
まずは、高額教材を扱う会社の特徴や、営業の手法を知っておきましょう。
以下の特徴を知ることで、知識がないまま契約してしまうことを防げます。
最初は普通の家庭教師と変わらない
この手の会社は、いきなり教材の話はせず、まずは普通の会社と同様に無料体験を行います。
前情報がない素人が、この時点で教材販売会社かを判別するのは至難の技です。
最初は普通に家庭教師について話を進め、契約の直前もしくは契約後に「授業には教材が必要」と迫ってきます。
その時点で拒否することも可能ですが、巧みに話を運ばれ、教材の契約もしてしまうケースも多いです。
「家庭教師の授業契約」と「教材購入の契約」を結ぶ
このタイプの会社は、何年か分の教材をセットにして30万~100万くらいの金額で販売し、家庭教師の契約と、教材の契約の2つの契約を結ばせます。
そのため、毎月の支払いは、家庭教師の授業料と、教材の分割払いの2つになります。
家庭教師契約のつもりが、教材の契約も結んでしまうのね・・
アポなし電話かスーパー設置のパンフレット
このタイプの会社の宣伝・営業の方法として、 以下の2つが多く見られます。
- 電話営業・アポなし訪問営業
- スーパー設置のパンフレット
この手の会社は、家庭の電話番号リストをどこかから購入し、片っ端から電話をかけ、体験授業を取り付けます。
また、主婦が多く集まるスーパーにパンフレットを置き、連絡のあった家庭に訪問するケースも多いです。
高額教材を購入したくないなら、こういう会社は避けた方がよさそうね。
なぜ高額教材を購入してしまうの?
高額教材販売は、私がこの業界に入る前から存在しており、少なくとも20年以上前から続いていると思われます。
それだけ続くということは、その営業手法が優れており、今も購入者がいることの裏付けです。
納得のうえ購入する人もいると思いますが、被害相談も後を絶たないのが現状です。
高額教材の購入を迷っている親御さんは、以下の状況にハマっていないか振り返ってください。
営業担当者のスキルが非常に高い
シンプルな理由ですが、営業マンのトークが巧みで、流れに乗せられて購入してしまうことがあります。
- 勉強への不安を煽り、「今ならまだ間に合う」と救いの手を差し伸べる
- そのうえで、「授業には当社指定の教材じゃないとだめ」と話す
このような流れを自然に生み出し、親御さんとお子さんを導いてしまうのです。
この手の会社の営業トークマニュアルを見たことがありますが、かなり巧妙に練られたものでした。
話しに乗せられていると感じたら、注意する必要がありそうだね。
お子さんがやる気になってしまう
営業担当者は、売り込みのスキルだけではなく、お子さんをやる気にさせる能力にも長けています。
若いお兄さんお姉さんが、体験授業やトークでお子さんをやる気にさせるのは珍しくありません。
そのこと自体は悪くないのですが、そのやる気を教材購入の方向にもっていかれてしまいます。
最終的には、「子どもがやる気になったのなら」と、高額であっても契約を結ぶ親御さんも。
たしかに、子どもがやる気になったら、親も応援したくなります。
授業料を安く抑え、普通の家庭教師と同じ月謝にする
料金面でも、教材系の会社を利用してしまう要因があります。
普通の家庭教師会社は、授業料のほかに、「本部サポート費」などの料金を設けているケースが多いです。
一方、教材販売系の会社は、テキストの売上で利益を稼ぐため、授業料はほぼ先生への時給分だけに。
テキスト販売で儲けているので、本部サポート費を取る必要がありません。
イメージとしては以下のような内訳になり、家庭からすると、支払う金額が変わらないことになります。
授業料(サポート費含む) | テキスト代 | 合計 | |
普通の会社 | 20,000円 | 0円 | 20,000円 |
教材販売会社 | 10,000円 | 10,000円 | 20,000円 |
こう見ると、月々の支払いは変わないので、「教材を買えるぶんオトクかも」と思うかもしれません。
しかし、教材の契約は、家庭教師を解約しても残り、最後まで支払いを求められます。
もちろん、普通の家庭教師会社は、解約すると料金の支払いが一切無くなります。
高額教材を買わないためにはどうすればいい?
このような巧妙なやり口を知ると、家庭教師そのものが不安になるかもしれませんね。
しかし、以下のポイントを押さえれば、高額教材の回避は決して難しくありません。
すべての条件を聞くまで意思を固めない
明らかに高額な教材ですが、営業トークを聞くとどんどんその気にさせられてしまう危険が。
家庭教師の契約に限った話ではなく、習いごとや大きな買いものは、あとあと不利な条件を知らされるのも珍しい話ではありません。
お子さんが乗り気になっても、親御さんは最後まで冷静に契約条件を見極めましょう。
その場の雰囲気に流されてはダメってことね。
お子さんは他のでもやる気になる
親御さんのなかには、「本人がやる気になったから、教材が高額でも契約しよう」と判断する方も。
ですが、営業マンや体験教師のスキルがある会社なら、他でもお子さんはやる気になります。
お子さんがノリノリであっても、冷静に、他社の体験も受けるべきです。
クーリング・オフ制度を活用する
この手の会社は、「契約しないと帰らない」とばかりに長時間粘ってくることがあります。
本当は嫌なのに、根負けしてしまうかも・・
もし強く粘られ、追い返すのが難しい場合は、あえて契約書を交わし、翌日にクーリング・オフをしましょう。
クーリング・オフとは、契約後8日以内なら、通知書を業者に送り一方的に契約を解除できる制度のことを言います。
家庭教師は、「特定継続的役務提供」という契約にあたるため、クーリング・オフの適用対象になります。
クーリング・オフは、はがきを送るだけで完了し、電話連絡をする必要もありません。
ストレスなく、簡単にできそうね。
ただし、簡易書留や特定記録郵便など、相手方に通知が届いたことが証明できる郵送方法にしましょう。
クーリングオフ期間を過ぎても、手口が悪質だと判断される場合、契約解除ができることも。
例えば、今の学年以外のものを一度に購入した場合、他の学年の分は「過量販売」とみなされ、契約後1年間以内なら契約解除が可能です。
実際、3年間分のテキスト(200万円分)の契約を交わしたものの、過量販売に該当するため、契約解除が認められたケースもあります。
オンライン家庭教師が比較的安全
高額教材を扱う会社は、訪問のうえ巧みなトークや強引な手法を使いがちです。
訪問されるのが不安な場合は、オンラインの家庭教師という選択肢もあります。
オンラインだと、教材系ではない会社が多く、そもそも訪問されないので安心度が高いでしょう。
オンライン形式に抵抗がなく、教材系の会社を避けたい場合は、候補の一つにいれるのもオススメです。
普通の家庭教師会社では教材をどう扱う?
高額教材販売の特徴だけでなく、普通の家庭教師の教材の扱いを知っておけば、さらに安心でしょう。
普通の家庭教師会社は、以下の2種類に分かれます。
- 使用するテキストはお任せで一切販売しない会社
- 塾で扱う専用テキスト(1冊平均2,000円程度)を紹介する会社
テキストの販売は一切なしの会社
このタイプの会社では、学校のワークや手持ちのテキストを使うことになります。
家庭に問題集が豊富にある場合は、授業に支障はないでしょう。
ただし、宿題を出してほしいけど、そのための問題集がないという場合にテキストがないと苦労します。
学校のワークだけじゃ足りないの?
学校のワークだけでは、問題量が不足しがちです。担当の先生と相談してテキストを準備する必要があります。
塾用テキストを販売している会社
問題集が家にない家庭に向けて、会社でテキストを販売しているケースもあります。
このタイプの会社は、塾や家庭教師会社にしか販売されてない、専用の問題集を取り扱っています。
代表例が、好学出版の「新ワーク」です。
1冊2,000円~3,000円程度(2022年時点)で、市販の問題集よりも値が上がりますが、そのぶん中身も充実しています。
このタイプの問題集には、2つのメリットがあります。
メリット①問題数が豊富
塾などで教えることを前提にしているので、解説・説明ページが無く、その分問題を多く扱っています。
本冊に加えて付属の問題集もついているケースもあり、市販のものよりかなり多くの問題を解けます。
塾では、このようなワークで宿題を指定するのが一般的です。
メリット②教科書準拠が完璧
学校の教科書は、色々な会社が作成しており、地域によって使うものが違います。
市販のものだと、自分の教科書に合う問題集が見つからないことがあるみたい。
しかし、塾用教材は、各出版社の教科書ごとに作り分けられています。
例えば、国語の新ワークは、以下の4冊が作られており、自分の教科書に合わせたものが使えます。
- 光村図書準拠
- 東京書籍準拠
- 三省堂準拠
- 教育出版準拠
このように、塾用教材は、市販のテキストよりもメリットが多いため、活用する価値は十分にあります。
高額教材を見たこともありますが、正直に言って、塾用教材の方が使い勝手がいいです。
高額教材を避けたい親御さんにおすすめの会社・サービス
高額教材の会社について色々と紹介してきましたが、高額教材を避けたい場合、具体的にどの会社を選ぶのがいいでしょうか?
高額教材を扱っていない、おすすめの会社を紹介します。
使用教材が公式サイトでわかる「ファースト」
「家庭教師ファースト」では、会社で扱っている教材とその価格が公式サイトで公開されています。
また、入会金や月会費のない、わかりやすい料金体系になっています。
毎年維持費として8,800円かかりますが、毎月の支払いは授業料と交通費のみ。他の大手会社と比べてリーズナブルに利用できます。
オンラインにも対応可能で、その場合は交通費もかからないみたいね。
また、実際の教師で体験授業ができるのも魅力で、興味がある場合は一度体験授業を申し込んでみるといいでしょう。
対面の家庭教師会社では珍しく全国対応なので、どこにお住まいの方にもオススメできます。
分かりやすい料金体系!
プロの先生に全てお任せの「マナリンク」
「オンライン家庭教師マナリンク」は、プロ教師限定で、実際の先生を指名して体験授業を受けられるシステムをとっています。
無料体験は実際の先生で行い、気に入ったら授業スタート。営業スタッフが訪問することもないので、安心して入会までの手続きが進められます。
テキストも会社から案内されることはなく、必要であれば、先生と相談して購入できます。
プロ教師である分、料金は少し高めですが、入会金やサポート費がないのでわかりやすく安心です。
営業マンの訪問なしで入会可能!
知ってしまえば、なに一つ怖くない。
高額教材を扱う会社の手法や、その回避法などを紹介しました。
事前知識がないと怖いかもしれませんが、カラクリさえ分っていれば、騙されることはありません。
家庭教師自体は、1対1で教わることができ、学校についていけない子の助けになる有効な授業形態です。
本記事を参考にすれば、高額教材を買わずに、後悔・失敗しない家庭教師選びができるでしょう。
記事内で紹介したサービス・会社
- 使用教材が公式サイトでわかる「家庭教師ファースト」
- 使用テキストは先生と相談して決める「オンライン家庭教師マナリンク」